このニュースを聞いて、ふと親鸞聖人の「相対幸福」と「絶対幸福」を思い出しました。
皆様の手にスマホがいきわたり、インターネット社会になったことにより、「物」の価値が比較され、これまでの付加価値の概念が劇的に変わりました。
そして今回、COVID19の影響でオンライン社会になり、これまでの「人」の付加価値が大きく変わっています。
特に、社内での階級制(上司、部下の関係)や学校のクラス内での存在感(強い、弱いなど)が、通用しなくなったからだと考えています。
第一線で活躍している人や人々が心の中で思っていた「張りぼて」や「距離を取りたい」と感じていたものが、今回のオンライン化で自由になったからでしょう。
これらの存在感によるプレッシャーから解放は、人々を自由にしたのではないかと考えています。
一方で、数字的な裏付けがある存在感は、さらに強くなると考えています。
また、オンラインだからこそ、細やかな対応やさりげない言葉遣いなどができる方は、存在感が強くなってきそうです。
まとめると、今回の自殺者が減ったことの背景には、決して「経済が止まった=自殺者が減った」わけでなく、ブラック企業や慢性的なパワハラ、学校内でのいじめや同調圧力など、「今まで言えなかったけど…」と我慢していた「不要なプレッシャー」から解放されたことは大きな要因だと思います。
これは、COVID19が与えてくれた大きな恩恵だと考えて、これを機にオフラインとオンラインを組み合わせた新しい仕組みができるといいですね。
多くの良いことや悪いこと、困難や問題が起ころうとも事実をまっすぐに受け止めて、進んでいく「念仏者は、無碍の一道なり(むげのいちどうなり)」(歎異抄・親鸞)。